ポルシェと共同開発したトゥアレグで、成長するクロスオーバーSUVの世界に本格的に足を踏み入れたVW。第2弾は、より市場ボリュームの大きいコンパクトクラスのモデルで、ゴルフVのプラットフォームをベースとして開発された。
それが08年秋に日本にもやってきたティグアン。TIGUANはタイガーとイグアナからの造語で、躍動感とタフさを表現した車名だという。
標的としたのは、ライトクロカンブームを世界で巻き起こしたRAV4やCR-Vなどの日本勢で、4430×1810×1690mmの3サイズはほぼ同等の設定となる。日常的な取りまわし性と、家族ユースでも満足できるユーティリティ、そしてクロスオーバーらしいたくましいルックスをバランスさせている。
そこに、クラストップレベルの高品質と、ダウンサイジングターボのTSIに代表される先進技術を合体させたことが、今のVWの戦略のうまさ。スタンダードクラスの日本&韓国勢と、プレミアムクラスのBMW X3やメルセデスGLKの間に割って入り、世界で成功を収めた。
なお、欧州などではFFモデルも存在するが、日本で設定されるのは、電制カップリングの働きで前後駆動力の配分調整を適時・適切に行う4モーションモデルのみ。170mmの十分な最低地上高と、充実のサポートデバイスを活かして、オフロード走行もさらっとこなしてくれる。
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