PORSCHE PREMIUM SELECTION

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PORSCHE

ポルシェ購入のための知識がここにある。



すべてが新しく生まれ変わったパナメーラ。

矛盾の超越

2009年の登場から7年間で16万4503台という生産台数を記録した初代パナメーラは、ポルシェ社を支える4本目の柱として見事成長し、2016年ついにフルモデルチェンジを受けた新型へとそのバトンを引き渡すこととなった。

ポルシェが「4シーターサルーン」に挑戦を行なった歴史は古く、1984年にはフェリー・ポルシェ博士の75歳の誕生日にロングホイールベース仕様の928がワンオフ製作されプレゼントされているし、1987年に発表された「H50コンセプト」では、335馬力を発生するV8エンジンをフロントに搭載し、最高速度は270km/hにまで到達したという。ポルシェにふさわしいボディ剛性を確保するのが難しいという理由でこのプロジェクトはキャンセルとなったが、パワフルなV型エンジンと4シーターを擁するラグジュアリーカーというコンセプトは、すでにこの頃より完成していたのだ。

ドイツのポルシェミュージアムにて展示されている「928ロングバージョン」。通常モデルに比べて200mmストレッチされ、4シーターとなっているほか、ヘッドライトがプロジェクター式になっているのも特徴的なディテール。

パナメーラは、自身の存在に矛盾を抱えている。

スポーツカー専門メーカーとして成功したポルシェにとって「4ドアのラグジュアリーカー」とは、従来の911が進んできた路線から明らかにアプローチが異なるからだ。
しかし、ポルシェは勇気をもって911とは異なる道を模索した。ポルシェにふさわしい、ユーザーがポルシェに期待する魅力を備えたパナメーラという新しい世界観を創造したのである。単なる数字上の高性能ではなく、数値を超えた「ポルシェのスポーツカー」たるデザイン、フィーリング、パフォーマンスを身につけること。まさしく、矛盾を超越することがパナメーラには求められたのだ。

そして、初代パナメーラは見事それをやってのけた。その証左とも言えるのが、新たに登場した新型パナメーラだ。
フルモデルチェンジとなる新型を見れば、デザインやメカニズムの基本思想がすべて初代の延長線上にあることがわかる。全長とホイールベースがそれぞれ約30mm拡大されたものの、クルマのシルエットはほぼ初代モデルを踏襲し、各部をブラッシュアップすることで、より911との関連性を感じさせるスタイルへと昇華された。

2016年のベルリンモーターショーで公開された新型パナメーラ。楕円形のウインドウグラフィック、リヤに向かってなめらかにスラントするルーフなど、初代パナメーラの特徴は新型にも受け継がれている。

一方、要素技術についてはしっかりと7年分のアップデートが感じられる。アルミ素材の割合を増やしたことで、ホワイトボディ比で70kgもの軽量化に成功。足まわりはエアサスのシステムを3チャンバー構造へとアップグレードし、さらなる快適性とスポーツ性の融合を目指したという。注目のエンジンは、ダウンサイジング設計の2.9L V6(パナメーラ4S)と4L V8ツインターボ(パナメーラ ターボ)に加え、426馬力もの最高出力を誇るハイブリッドモデルも用意(パナメーラ4 E-ハイブリッド)する。また、インテリアに採用された12.3インチのタッチスクリーンを核とする先進的なインフォテイメント技術「コネクト・プラス」も注目の存在となる。

タッチ式スイッチを採用することで、シンプルでクリーンな印象となったコックピット。メーターも液晶を用いたバーチャルタイプだが、タコメーターには従来の機械式を残しているところはスポーツカーブランドとしてのこだわり。

変わらない、でもすべてが新しい。それが新型パナメーラのファーストインプレッションだ。
そしてそれは、初代パナメーラがいまでも魅力を失っていないことの裏付けでもある。ポルシェの悲願でもあった4シーターラグジュアリーカーセグメントへの参入を成功させた初代の存在は、いまもっても輝き続けている。それは、先駆者のみが持つ特権だ。