速度計と回転計は見やすいアナログで、車両情報は中央下の液晶モニター内に表示される。モニターには、燃費情報やナビの案内も表示する。
人気自動車ジャーナリスト(と編集スタッフ)によるBMW X3 レビュー評価をまとめます。
※各項目に対して10点満点評価。
X5のしなやかさを知っているだけに、X3の足さばきに若干物足りなさを感じてしまった様子の竹岡さん。それもブランドとしてのレベルの高さゆえです。
自動車ジャーナリスト 竹岡 圭
●人気TV番組「おぎやはぎの愛車遍歴」の進行役としてもお馴染みの、人気自動車ジャーナリスト。2017-2018 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
大きすぎず小さすぎず。意外とオールマイティ性の高いジャストサイズのSUVなんですよね。たまたま駐車場に止まっていたアウディQ5とほぼ同じサイズとは思えないほど、一体感があるデザインなのも魅力のひとつ。あえてSAVと名乗って運動性能のよさを強調し、ライバルとの差別化を図っているのもBMWらしくて頷けるポイントです。
最近だいぶBMWのインターフェイスも使いやすくなってはきましたが、このときのはまだもう少し・・・という時期のヤツなんですよね。でも基本的なところでは過不足ナシと言っていいんじゃないでしょうか。見た目の点では、最近のBMWに比べると派手さはないものの、なんだかスッキリと落ち着いた感じが、逆にSUVには似合う気がしました。
自然吸気の3L直6エンジンモデルって、初期のころにしかなかった珍しいモデルでしたが、この個体に関しては、たまにはエンジン回してあげて〜という状態だったのが残念なところ。でもリフレッシュすれば、かなり気持ちイイのではないかと予想されますね。ただ、X3って動きのなめらかさが物足りない気がするんです。そこはもうチョイかなぁ〜。
自動車だけでなくアメリカ文化にも詳しい九島さんにとって、SUVは得意分野。X3について、BMW好きにとってジャストフィットのSUVだとオススメ。
自動車ジャーナリスト 九島 辰也
●男性ファッション誌副編集長を経験するなど、ファッションにも造詣が深い自動車ジャーナリスト。プライベートでは、各国のクルマを乗り継ぐ。
広くてラクなクルマを求める家族と、カッコよくて走りのいいクルマがほしいお父さん。その両者の要望を1台で叶えてくれるのがX3。これまで3シリーズのセダンやツーリングに乗っていたひとが、ピープルムーバーを購入する必要になったとしたら、こいつがいちばん。走りがBMWしていて、X5ほど敷居が高くないところもいい。売れているというのも納得。
シートに座ってしまえばいつものBMW流のコックピット空間が眼前に広がる。それはすなわち、ドライバーズオリエンテッドで、人間工学的にも優れているということだ。標準的なグレードでも、得意のi-Driveを中心とする操作系は標準で備わっているし、上級モデルであれば豪華と言えるレベルに達する。試乗車はサンルーフ付きだったが、これもいい。
はっきり言えば試乗した個体は本調子ではなく、BMWらしい走りの軽快感に欠けていた。でも、それはメンテでなんとかなる部分。SUVのなかでも走りのよさを主張する。なんてったってSAVつまり「スポーツ・アクティビティ・ビークル」を名乗るくらいだから。それは兄貴分のX5からしっかりと受け継がれている美点。本来はもっとスポーティなクルマだ。
X3はこのジャンルを牽引してきた実績のあるモデルだけに、いろいろなところがしっかりと作り込まれていて文句なし。中古車価格の高さに納得の実力です。
ミドルクラスのSUVは、いまもっとも注目度の高いモデルのひとつ。とくにBMWのX3はその最右翼です。ライバルに比べて車両の全長が大きく、横幅もワイド。それゆえFRベースであっても室内とラゲッジには十分な余裕があり、スタイルもマッチョで力強い。中古車の台数も豊富ですが、人気を反映して高値安定。買いやすくなるにはまだ時間がかかりそう。
装備やインテリアのクオリティはしっかりBMW基準で、SUVだからという言い訳は必要ありません。前期モデルについてはグレードによるルックスの差異はあまりないのも嬉しいところ。後期モデルになると、人気の「Mスポーツ」に加えて、よりSUVらしさを強調した「Xライン」も登場。また、最新モデルにふさわしく先進安全装備も充実しています。
ちょっとフォローしますと、けっして不具合があった訳ではなく、大人しく運転していたせいか、本来よりちょっとエンジン回転の高まりに元気がなかっただけで、踏めばしっかり速いです。また、車重1.85トンという重量級にも関わらず、コーナーなどでの身のこなしも自然。デイリーユースに週末のレジャーにと、まさに大活躍してくれるでしょう。
全長×全幅×全高 | 4650×1880×1675mm |
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ホイールベース | 2810mm |
車両重量 | 1850kg |
エンジン | 直6DOHC |
総排気量 | 2996cc |
最高出力 | 258ps/6600rpm |
最大トルク | 31.6kg m/2600-3000rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/5リンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
250万円〜650万円(2011年〜2016年 ※全グレード) |
2011.03 | フルモデルチェンジ ←今回の中古車 |
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2012.03 | xDrive20iを追加 |
2012.05 | 一部改良 |
2012.09 | xDrive20dブルーパフォーマンスを追加 |
2013.09 | 一部改良 |
2014.06 | マイナーチェンジ |
2016.06 | 一部改良 |
※ナンバープレートはハメ込み合成です。