見やすいデザインの2眼式メーター。中央には液晶モニターが埋め込まれ、各種情報が表示される。試乗車は走行2万km弱でコンディションは新車を思わせるような良好なものだった。
人気自動車ジャーナリスト(と編集スタッフ)によるランドローバー レンジローバー スポーツ レビュー評価をまとめます。
※各項目に対して10点満点評価。
最近SUVに興味津々だという竹岡さんは、レンジスポーツの乗り味にうっとり。大型車ではありますが、視界がいいため女性でも運転しやすいとのことでした。
自動車ジャーナリスト 竹岡 圭
●人気TV番組「おぎやはぎの愛車遍歴」の進行役としてもお馴染みの、人気自動車ジャーナリスト。2016-2017 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
SUV流行りの昨今ですが、ランドローバーは老舗中の老舗。SUV専門メーカーですし、英国王室御用達。ブランド力で一線を画していると思います。そのなかでもレンジローバー系列として、もう少し気軽に街中でも使える仕様、いわゆるアーバンスタイルとして作ったSUVですから、ただ単に流行りに乗っかっただけのように見えないのもいいんです。
レンジローバー系列としてその名を冠して作られているモデルですから、しつらえは完璧なレンジローバー仕様。気品が違います。やっぱり風格が違うんですよね。もちろんインテリアだけでなく、機能的にも申し分ナシのトップクオリティ装備。いま流行りの自動運転系こそないものの、SUVとして必要以上の装備を備えていると言っていいでしょう。
いわゆる真のレンジローバーのコマンドポジションは、私の体格だと少々ポジションが取りにくいんですが、こちらはメインステージのひとつに都会&街中も想定されているせいか、そこまで限定されたポジションになっていないので、運転しやすいんですよね。元々サイズ以上の取りまわしのよさを持っているレンジローバーですから、文句ナシです。
イギリスのランドローバーを訪れ、貴重なクラシックモデルなどその歴史に触れた経験を持つ九島さん。「レンジはレンジというジャンル」とはまさに名言です。
自動車ジャーナリスト 九島 辰也
●長年にわたり男性ファッション誌や一般誌などでも活躍し続ける自動車ジャーナリスト。その知見は広く、プライベートでも、各国のクルマを乗り継ぐ。
どんなにほかのブランドが高級SUVを作ったとしても、レンジローバーには40年以上の歴史と確固としたポリシーがあって揺るがない。その軸をしっかりと維持しながら、レンジローバー スポーツという現代のニーズに合わせたモデルを登場させるところにランドローバーの強さとしたたかさがある。レンジに比べ、より都会的なスタイルも魅力的だ。
シートポジションこそ若干乗用車的な低めなものとなるが、それ以外はいつものレンジローバー流。すなわち、レザーをふんだんに使った上質な空間がドライバーやパッセンジャーを包み込む。さらに、タッチパネル式のナビモニターに周囲を写し出すカメラも接続されているなど、使い勝手にも配慮されている。装備に不満を感じることはまずないだろう。
今回試乗した3L V6スーパーチャージャーエンジンは、高回転までまわることで十分なパワーを確保していたが、このパッケージングには本来はV8がデフォルトだと思う。ラグジュアリーカーにはそれにふさわしいパワーパックがある。それ以外はフットワークのしなやかさも含めてレンジ流が貫かれている。長年積み重ねられてきたブランドの強みだ。
輸入車のなかでも、さらに憧れであるレンジローバー。かつては故障の話もありましたが、新車保証の充実や認定中古車の存在により安心感も高まっています。
クルマにそれほど詳しくないひとでも知っているブランド力の高さと、現代の流行にマッチする都市型にアレンジされたキャラクターはまさに最強クラス。これまでレンジを乗り継いできたひとだけでなく、新たにレンジワールドに入りたいというユーザーにとっても、親しみやすいでしょう。現行型でありながら、中古車市場でのタマ数もそれなりにあります。
インテリアはいかにも高級な上質感のある素材で囲まれていて、それだけでテンションが上がります。さらにレンジローバーの伝統であるオフロード性能についても、最新テクノロジーによってしっかりフォロー。坂道でも一定の速度をキープするHDC、エンジンなどを統合制御して最適な走行モードをクルマが選ぶテレイン・レスポンスなど充実です。
オールアルミ製モノコックボディを採用し、全モデルに標準装備のエアサスペンションは高度な電子制御を採用するなど、そのメカニズムはハイテクそのもの。その結果としてオンロードでは普通の乗用車感覚でコーナリングでも怖さを感じることはありません。運転支援系のアイテムこそ備わっていませんが、運転していて本当に疲れにくいクルマでした。
全長×全幅×全高 | 4855×1985×1800mm |
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ホイールベース | 2920mm |
車両重量 | 2250kg |
エンジン | V6DOHC+スーパーチャージャー |
総排気量 | 2994cc |
最高出力 | 340ps/6500rpm |
最大トルク | 45.9kg m/3500rpm |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
タイヤ前後 | 255/55R20 |
680万円〜1200万円(2013年〜2016年 ※SVRを除く) |
2013.11 | フルモデルチェンジ ←今回の中古車 |
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2015.10 | 「HST」、「SVR」を追加 |
2016.12 | 「SE」およびディーゼルモデルを追加 |
※ナンバープレートはハメ込み合成です。