新車試乗レポート
更新日:2018.11.15 / 掲載日:2017.05.18
プジョー 2008 試乗レポート(2017年05月)
トルコン式6速ATを採用して乗りやすく進化
車名の真ん中に「00」が付くプジョーは、クロスオーバー系モデルを意味する。その先駆けとなったのは2004年に登場した1007だったが、今ではほぼすべての車格に設定されるほどバリエーションが拡大された。今回試乗した2008は、コンパクトカーの208を土台とした軽量サイズのSUVで、多くのメーカーが参入している激戦カテゴリーに属する。日本で導入されたのは2014年で、今回は大幅なマイナーチェンジが実施された。その理由は、デビューからわずか数年のあいだにライバル車が激増し、商品力の底上げが必要になったからと推察できる。
マイナーチェンジの最大のトピックとなるのは、トランスミッションが、「ETG」と呼ばれるロボタイズド5速MTからトルコン式6速ATに変更されたこと。ハイギヤードな設定だが、変速の段数が多いので加速力に不満はない。そしてなにより、滑らかな変速フィールは、トルコンATが主流の日本にマッチする優れた組み合わせなのだと思わされる。エンジンは従来と同じく1.2L 3気筒ターボが搭載されるが、新型では最高出力が82馬力から110馬力にアップ。このおかげで高速巡航時のゆとりが増え、さらに乗りやすく進化したことも見逃せない点だ。2008はデビュー当初から完成度の高いクルマだったが、改良により国産車からの乗り換えたいユーザーにも訴求力のあるクルマとなっている。
ちなみにグレード構成は、ベーシックな「アリュール」とスポーティな「GTライン」の2モデル。後者には、滑りやすい路面において駆動力を制御する「グリップコントロール」が備わる。これはノーマルモードに加え、「スノー」、「マッド」、「サンド」の走行モードを選ぶことができ、FWDながらもオフロードでの走破性能もある程度確保される。車高が高くなっただけでなく、SUVとして活用できるのも高ポイント。実用と趣味性を兼ね備えたクルマに仕上げられた。
文●GooWORLD 写真●澤田和久、北川 泉
問い合わせ プジョーコール TEL:0120-840-240
Detail Check
コックピット
コックピット
208と同じく、小径ステアリングを採用。写真の「GTライン」は、チェッカーフラッグを模したインパネ、レッドアクセントを施した革巻きステアリング、パーキングブレーキレバー、インナードアグリップが与えられる。
インテリア
インテリア
208と比べると頭上空間にゆとりがあるが、このクラスのSUVのなかでは平均的な居住性。「GTライン」はレッドステッチが入るなど、全体的にスポーティな仕立て。
エンジン
エンジン
「ピュアテック」と呼ばれる1.2L 3気筒ターボを搭載。トルク重視のセッティングで、市街地で扱いやすい特性である。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
クラストップレベルとなる360Lのラゲッジルーム。リヤシートを倒せばフルフラットにできるので、実用性は非常に高い。
主要諸元:プジョー 2008 GTライン(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4160×1740×1570mm |
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ホイールベース | 2540mm |
トレッド前/後 | 1480/1485mm |
車両重量 | 1230kg |
エンジン | 直3DOHCターボ |
総排気量 | 1199cc |
最高出力 | 110ps/5500rpm |
最大トルク | 20.9kg m/1500rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 195/60R16 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2016年9月)
2008 アリュール(6速AT) | 262万円 |
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2008 GTライン(6速AT) | 285万円 |
Body Color
□ビアンカ・ホワイト ■アルタンス・グレー ■ペルラ・ネラ・ブラック ■エメラルド・クリスタル ■アルティメット・レッド □パール・ホワイト |