新車試乗レポート
更新日:2018.11.18 / 掲載日:2010.07.22
マセラティ クアトロポルテ スポーツGT S 試乗レポート
文●森野恭行 写真●GooWORLD コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド TEL:03-5730-1649
専用のブラックグリル&ヘッドランプを採用して精悍さを強調したボディに、ローダウンサス+20インチの足を組み合わせたスポーツGT Sの出で立ちは、まさにやる気満々の印象。「パナメーラやアストン・ラピードなどに負けてなるものか」という、超高級スポーツサルーンの草分けとしてのプライドがルックスにも表現されている。
刺激性に磨きをかけたクアトロポルテの頂点
専用のブラックグリル&ヘッドランプを採用して精悍さを強調したボディに、ローダウンサス+20インチの足を組み合わせたスポーツGT Sの出で立ちは、まさにやる気満々の印象。「パナメーラやアストン・ラピードなどに負けてなるものか」という、超高級スポーツサルーンの草分けとしてのプライドがルックスにも表現されている。
特別な4.7L V8は、火を入れた瞬間に「フォワォーン!」と吼えて声高に存在を主張。早くも乗り手をマセラティワールドに引き込むが、そこはまだ序の口で、スポーツGT Sが本性をむき出しにするのはSPORTスイッチを押したあと。変化幅はベースモデル以上で、「オン」状態のGT Sは臨戦態勢といえるほど鋭いエンジンピックアップと変速スピードを実現している。
で、より以上に刺激的なのが、音量がグッと高まるエキゾーストノート。「クゥオーッ」、「ファオンッ」と響き渡る高周波サウンドは、血縁のあるフェラーリV8を連想させるもので、ブン回すたびにアドレナリンが吹き出すような興奮を味わわせてくれる。最高速285km/h、0→100km/h加速5.1秒とパフォーマンスも超一流だ。
そして、もうひとつの大きな喜びは、正確性に磨きをかけたハンドリング。タイトな峠道も攻めてみたが、2トンを超える巨体をまるで意識させない敏捷性を実現している。走りのテイストは「4ドアのフェラーリ」と呼びたくなるほど刺激的だ!低中速域でタイヤのあたりが硬めなのはその代償だが、荒っぽい印象はなし。前10mm/後25mmのローダウンサスに、フロントを中心にハードにセットした固定レート・ダンパーを組み合わせることを考えれば、乗り心地もうまくバランスさせている。GT Sを積極的に選ぶオーナーからは、少なくとも不満の声は出ないだろう。
Detail Check
コックピット
コックピット
最高級レザーとアルカンターラ、そしてチタンカラー複合素材を組み合わせたインテリアは、最上級のスポーティさと華やかさを演出。6速ATもより速い変速を実現した専用タイプで、大型シフトパドルを標準装備する。
エンジン
エンジン
4.2Lのブルーに対して、4.7Lはレッドのヘッドカバーを採用。スポーツGT Sは、排気効率向上を中心とする改良を加えたスペシャルな心臓を積み、プラス10馬力の440馬力を達成した。
インテリア
インテリア
全長5m超の巨体だけに、後席も高級サルーンにふさわしい広さと快適性を有する。赤内装はイメージにピッタリだが、シックにまとめたブラック内装も選択できる。
主要諸元:マセラティ クアトロポルテ スポーツGT S(6速AT)
全長×全幅×全高 | 5110×1895×1420mm |
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ホイールベース | 3064mm |
車両重量 | 2050kg |
エンジン | V8DOHC |
総排気量 | 4691cc |
最高出力 | 440ps/7000rpm |
最大トルク | 50.0kgm/4750rpm |
サスペンション前/後 | ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ前/後 | Vディスク |
タイヤサイズ前後 | 前 245/35R20 後 295/30R20 |
全国メーカー希望小売価格(発売・発表 2009年5月)
クアトロポルテ スポーツGT S(6速AT) | 1695万円 |
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BodyColor
□ビアンコ エルドラド ■ネロ カルボニオ ■グリージョ トゥーリング ■ネロ ■グリージョ アルフェリ ■ジャッロ グラントゥーリスモ ■グリージョ グラニート ■ロッソ モディアーレ ■ブル ネットウーノ ■グリージョ ヌヴォラーリ ■ブル オチェアーノ ■アルジェント ルナ ■ボルドー ポンテヴェッキョ ■ブル メディテラネオ |